ピーチの座席は実際どうなの?シートの種類と料金、指定の変更方法も解説
2025年09月1日

ピーチ航空は、LCCならではのリーズナブルさが魅力な一方、座席の広さや座席指定にかかる料金が気になるところですよね。
「利用してみたいけれどストレスを感じるのは嫌」「料金や使い心地など他社と比較して決めたい」
そんな人のために、ピーチの座席の種類や座席指定にかかる料金についてまとめました。
失敗しない座席選びのためにも、基本や選び方のコツを押さえておきましょう。
目次
ピーチの座席の種類は? どんな特徴があるの?

ピーチの座席種別は全部で4種類あり、座席を指定すると別途料金がかかるケースがあります。
まずはピーチの座席の種類や概要について見てみましょう。
国内線の主力機材であるA320を例に紹介していきます。

出典:Peach Aviation「使用機材/シートマップ 」
ピーチが使用している航空機の総座席数は180席あり、その内訳は以下の通りです。
- ファストエリア:6席
- フロントエリア:54席
- ミドルエリア:60席(うち非常口座席12席)
- バックエリア:60席
それぞれどのような特徴があるのか、詳しく解説していきます。
ファストエリア(6席)
ピーチのファストエリアとは最前列の6席のことで、以下のような特徴があります。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| ・足元スペースが非常に広い ・預け荷物の優先返却がある ・すぐに乗り降りできる |
・肘掛けが上がらない ・人の出入りが多い ・スタンダードプラスでしか指定できない(有料) |
最前列のファストシートは乗り降りがスムーズにでき、足元が広いというメリットがあります。
出張で利用するビジネスマンなど、わずらわしい混雑を避けたい方にはおすすめです。
一方、最上位プランのスタンダードプラスでしか指定できず、追加の指定料金もかかります。
機体前方にはトイレがあるため、トイレに行く人の出入りが気になることもあるでしょう。
フロントエリア(54席)
フロントエリアは、2列目から10列目にかけて配置された54席で、以下のような特徴を持ちます。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| ・比較的乗り降りしやすい ・すべてのプランで指定できる |
・10列目は翼の上になり景色が見えにくい ・指定料金が高い |
機体前方に位置するフロントエリアは比較的乗り降りしやすく、どの運賃プランを選んでも自由に指定が可能です。
ただし運賃プランによって指定料金が変わり、ミニマムプランだとほかの座席に比べて最も高い料金を支払わなくてはなりません。
トイレへのアクセスを考えると小さな子供連れにもおすすめですが、運賃プランや指定料金まで考慮して選ぶのがいいでしょう。
ミドルエリア(60席)
ミドルエリアの座席は11列目から20列目にあり、次のような特徴を持っています。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| ・比較的揺れにくい ・非常口席(12、13列目)は足元が広い ・すべてのプランで指定できる |
・トイレから遠い ・窓からの景色が見えにくい ・11、12列目はリクライニングできない ・非常口席(12、13列目)はチャイルドシートが使えない |
ピーチのミドルエリア席は機体の中央帯に位置するため、揺れが少ない傾向にあります。
乗り物酔いをしやすい人には適している可能性が高いでしょう。
反面、機体の前後にあるトイレからはもっとも遠い位置取りとなるほか、翼の上になる席が多いため、窓からの眺めは翼に遮られがちです。
12、13列目の非常口席はほかの座席に比べると足元が広いですが、座れる人には条件があるので、条件をよく確認しておきましょう。
バックエリア(60席)
バックエリアとは21列目から30列目の座席で、次のような特徴があります。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| ・トイレに近い ・指定料金が安い ・すべてのプランで指定できる |
・出入口から遠い ・比較的揺れを感じやすい ・トイレに立つ人が気になりやすい ・密集や圧迫を感じやすい |
機体の後方側にはトイレが2箇所あるため、そこからもっとも近いバックエリアはトイレへのアクセスが良好です。
指定料金もすべての座席の中でもっとも安くなっています。
デメリットは前方にある出入口からもっとも遠い上、人の密集や圧迫を感じやすい点です。
トイレに向かう人も多いことから、通路側だと人の行き来も気になるでしょう。
以上の特徴から、快適さよりも安さを求める人や、短時間のフライトで窮屈さを我慢できる人に向いています。
「ビジネスや帰省の定期利用コストを抑えたい」といった場合にマッチするでしょう。
【国内線】ピーチの座席指定料金と運賃プランとの関係

ピーチにおける座席指定の料金は、次の要素で変化します。
- 3種類の運賃プランのうちどれを選ぶのか
- 座席指定を行う場所が「ピーチのWebサイト」か「コンタクトセンター/空港カウンター」か
基本的には上位プランほど座席指定にかかる料金は抑えられ、さらにWebサイトから指定したほうが指定料金が割安になります。
どういうことか、運賃プランごとに国内線のケースの詳細を確認していきましょう。
なお、2歳未満の子供であれば、大人の膝の上に座ることを条件に、子供の分の航空券代が無料になります。
ミニマム
もっともリーズナブルな運賃プラン「ミニマム」では、座席指定において次の追加料金が発生します。
| 座席の種類 | 指定料金(国内線/航空券の購入時・購入後で共通) | |
|---|---|---|
| Webサイト | コンタクトセンター/空港カウンター | |
| ファストエリア | 指定不可 | 指定不可 |
| フロントエリア | 1,800円 | 2,200円 |
| ミドルエリア | 1,200円 | 1,600円 |
| バックエリア | 800円 | 1,200円 |
3つのプランのうち座席指定の料金がもっとも高い上、最前列のファストエリアは指定できません。
ピーチのミニマムプランは不要なオプションをそぎ落としたシンプルさが売りであるため、座席指定や荷物などの追加オプションをつけるとかえって高くつく可能性があります。
学生やビジネスパーソンなど、場合におすすめできるプランです。
スタンダード
ピーチの運賃のうち、中間クラスの「スタンダード」は、指定可能な座席はすべて無料です。
| 座席の種類 | 指定料金(国内線/航空券の購入時・購入後で共通) | |
|---|---|---|
| Webサイト | コンタクトセンター/空港カウンター | |
| ファストエリア | 指定不可 | 指定不可 |
| フロントエリア | 無料 | 無料 |
| ミドルエリア | 無料 | 無料 |
| バックエリア | 無料 | 無料 |
指定可能な席であれば、どれを選んでも追加料金が発生しないので、エリアによるコスト増を気にせずに指定できます。
Webサイトと、コンタクトセンターおよび空港カウンターとの金額差もなく、予約場所を考える手間もいりません。
ファストエリアが指定できないこと以外はデメリットがないため、自由に座席を選びやすいプランといえます。
スタンダードプラス
「スタンダードプラス」は、ピーチの運賃の中で最上位のプランであり、すべての座席エリアが指定できます。
| 座席の種類 | 指定料金(国内線/航空券の購入時・購入後で共通) | |
|---|---|---|
| Webサイト | コンタクトセンター/空港カウンター | |
| ファストエリア | 1,000円 | 1,400円 |
| フロントエリア | 無料 | 無料 |
| ミドルエリア | 無料 | 無料 |
| バックエリア | 無料 | 無料 |
足元の広い最前列のファストエリアを指定できるのは、スタンダードプラスの特権です。
Webサイトから指定しておけば安くつくので活用しましょう。
ほかの座席エリアはスタンダードと同様に無料で指定できます。
スタンダードプラスは座席指定の融通がききやすい以外に、便の変更や払い戻しにも対応するなど、充実のオプションが魅力です。
とにかく安さにこだわりたいなら、運賃はスタンダードにし、座席にだけお金をかけるのが賢い選び方。
格安航空券センターなら、最安値のスタンダードだけに絞って一括検索できます。
ピーチを含む国内5社の価格をサクッと比較し、最大88%オフの航空券を見つけにいきましょう。
隣席を確保できる「スペースシートオプション」とは

ピーチでは、自分の隣の席が空席の場合にその席を確保できる「スペースシートオプション」を提供しています。

出典: Peach Aviation「スペースシートオプション 」
スペースシートオプションを使えば、上記のように隣の席に他の人が座らないようにできるため、周囲に気をつかわず過ごせます。
スペースシートオプションのポイントは以下のとおりです。
| 料金 | 国内線1席:2,000円(全運賃プランで共通) |
|---|---|
| 利用方法 | コンタクトセンターでのみ受付 |
| 注意点 | ・確保した席ではチャイルドシートは使えない ・満席時などピーチの判断で利用できない場合がある(料金は返金) |
スペースシートオプションはコンタクトセンターでのみ予約でき、Webや空港カウンターからは受け付けていません。
ただしコンタクトセンターで”チケットを予約する”と手数料がかかるため、チケットの予約はWebから、オプションはコンタクトセンターからと、分けて手続きすることをおすすめします。
ピーチの座席を指定・変更するには?

ピーチの座席は、ピーチ公式が提供する以下のいずれかの場所から指定できます。
- Webサイト
- コンタクトセンター
- 空港カウンター
基本的にはWebサイトで指定したほうが安く、コンタクトセンターや空港カウンターで指定すると高くつくことになります。
これは航空券の予約も同様で、ピーチをできるだけ安く予約するコツの一つです。
座席指定や航空券の予約は、できるだけWebサイトから済ませておきましょう。
基本の指定方法
ピーチでは、チケットの予約時または予約後に座席指定が行えます。
予約可能な期間は出発の3時間前までです。
ここではWebサイトから航空券を予約するときに座席も指定する方法をみてみましょう。
- 「フライトの検索・予約」からフライト検索する
- 希望フライトを選んで必要な情報を入力し、「座席指定・預け手荷物などのオプション選択に進む」にチェックを入れてオプション選択に進む
- 座席表から席を選んで「決定」を押す
座席表は次の色ごとに座席エリアが識別でき、グレーの部分は選択できません。
- グリーン:ファストエリア
- ピンク:フロントエリア
- イエロー:ミドルエリア
- ブルー:バックエリア
グレー以外の色がついている空席から希望の席を選んで予約を進めましょう。
「オプション選択画面をスキップする」を選んで予約を確定させた場合、あとから座席指定も可能です。
その場合は「予約確認・変更」からピーチのアカウントでログインするか、予約番号(予約時に送信されるメールに記載されている英数字6桁)などで当該予約を検索してから指定できます。
座席の変更方法
一度指定した座席の種類や位置をあとから変更するときは、座席指定が可能な出発の3時間前までに手続きが必要です。
Webサイトから変更する場合は「予約確認・変更」のページから予約画面を開きましょう。
一度指定した座席を変更するには、次の注意点を把握しておかなければなりません。
- 座席を変更するたびに座席指定料金がかかる
- 変更前に支払った座席指定料金は払い戻しされない
ピーチでは座席指定をするとその都度料金がかかるため、変更する場合は最低でも2回分の座席指定料金が発生します。
さらに、変更前に指定していた分の料金は払い戻しされません。
ファストエリア→フロントエリアなど安い座席に変えた場合でも、支払い済みのファストエリアの指定料金は戻ってこないのです。
このことから、手数料の低い座席にダウングレードするメリットはほぼないといえます。
座席のグレードに関係なく、座席指定は慎重に行うべきでしょう。
なお、指定料金が無料の運賃プランであれば、変更しても手数料はかかりません。
ピーチの座席は狭い?快適に過ごせる座席は?

座席指定の際に気になるのは、ピーチの座席の広さです。
一部の口コミなどでは狭いと言われることもあり、乗り心地に不安を感じる人もいるでしょう。
ピーチの機材のシートピッチ(前後の座席間隔)は約71cmといわれています。
同じLCCのジェットスターが約74cm、大手ではANAのエコノミークラスで約78〜81cmとされることから、他社よりは狭い傾向です。
しかし、実際の体感は個人差が大きく、数値だけでは判断できない部分もあります。
少しでも狭く感じないためにはどうすればいいのか、快適なフライトにするための情報をまとめました。
座席を広く感じるためのコツ
実際にピーチの座席に乗った人の感想では、「狭いと感じるかどうかは体格や座り方による」という声が多く聞かれます。
体格は工夫が難しいため、それ以外で少しでも快適に座るコツを考えてみました。
- シートポケットに荷物を入れすぎない
- 荷物は頭上の棚に収納する
- できるだけ機体前側の席を選ぶ
- 通路側の席を選ぶ
シートポケットや足元に荷物を置きすぎると圧迫感が出るため、荷物はできるだけコンパクトにし、入れられるものは頭上の荷物棚に収納しましょう。
座席の位置は、基本的に前側かつ通路側をおすすめします。
後方にいくほど機体が丸く狭まる傾向にある上、前方客を含めた人の密集を感じやすくなるためです。
こうした座り方や座席の選び方を取り入れて、ピーチのフライトを少しでも快適に過ごせるようにしてみてください。
こだわり別おすすめ座席
ピーチの座席はすべて同じ規格ですが、位置やオプションによってシートピッチが違うため、快適さも大きく変わります。
人それぞれのこだわりに応じたおすすめ座席を独自にまとめました。
| こだわり | 主なおすすめ席・座り方 |
|---|---|
| とにかく快適に過ごしたい | ・ファストエリア ・スペースシートオプション |
| 前席のリクライニングが気になる | ・ファストエリア ・13列目(非常口席) ・12列目(非常口席/リクライニング不可) |
| 安さと広さを両立したい | ・13列目(非常口席) ・12列目(非常口席/リクライニング不可) ・ミニマム+スペースシートオプション |
多少高くても快適性を妥協したくない人はファストエリアを選ぶのが無難です。
前の席がないため圧迫感や狭さを感じにくく、長時間のフライトもストレスがたまりにくいでしょう。
12列目と13列目の非常口席も足元が広く、前席がリクライニングできないため、席を倒されるのに抵抗がある人に向いています。
ただし12列目だと自分もリクライニングできないので、同じ非常口席なら13列目がベストです。
コスパにもこだわりたい人は、最安値運賃のミニマムにした上で、スペースシートオプションをつけるのも一手でしょう。
ピーチで座席指定をしないとどうなる?

ピーチでは出発3時間前までに座席指定をしなかった場合、ランダムで席が割り振られます。
家族やカップルなど複数人で予約していても、離れ離れの席になる可能性があるのです。
特に子供連れでのランダム席は困る恐れが高いため、指定しておくことをおすすめします。
スタンダード以上の運賃であればほとんどの座席が無料なので、指定しない手はありません。
制限時間までに座席指定を行い、隣や前後で座れるようにしておきましょう。
まとめ:ピーチの座席の特徴を知ってお得で賢い空の旅を楽しもう
ピーチの座席は大きく4つのエリアに分類されており、足元の広さなどの特徴が異なります。
座席指定の料金も運賃および座席エリアごとに変わるため、基本的なルールを知っておくことが大切です。
自分のこだわりと座席の特徴、料金を比べてみて、妥協できないところだけにお金を使う。
これが快適な座席選びのコツになります。
「座席にはこだわりたいけど、余計なオプションに費用をとられたくない」
格安航空券センターなら、最安値のスタンダードだけを素早く検索できるので安心です。
ピーチはもちろん、国内5社の航空券を一括で比較でき、最大88%オフの航空券がきっと見つかります。

