民事再生法で格安路線は貫けるのか?

2015年、スカイマークが自力での経営再建を断念し、民事再生法の適用を申請しました。この事は国内で多くのメディアに取り上げられ、海外でも話題となりました。はたして、民事再生法を申請したことで同社はどう変わるのでしょうか。従来からの強い武器であった格安路線は貫けるのでしょうか。

◆民事再生法でスカイマークはどう変わるのか
民事再生法申請後、スカイマークに起こった大きな変化の一つが社長の交代です。かつてLCCにおされ、落ち込みかけていたスカイマークを破綻の危機から救った西久保氏が辞任し、後任として有森氏が就任しました。

通常、民事再生法では経営幹部の刷新は必要ありません。しかし、今回の民事再生法申請の裏には、西久保氏の強引なワンマン経営があったとも言われれており、同氏はその責任をとるかたちでの辞任となったようです。

また、西久保氏が辞任することで新たなスポンサー企業に対して、新しいスカイマークを強くアピールする狙いもありました。しかし後任となった有森氏は、わずか数ヶ月で辞任の運びとなるようです。

ANAの支援参加によって、社長はANAから出すことも決定しました。また、会長はかねてより支援参加が決定していた投資ファンドのインテグラルより出されます。これにより、スカイマークの経営はANA、インテグラルの支援企業が主軸となります。かねてより心配されていた、従業員のリストラについては行わないこともあわせて発表されました。

しかし、路線や運賃に関してはあくまでスカイマーク独自の、安さを重視したスタイルを貫きたい考えです。ANAの支援参加を発表した会見で有森氏も、「インテグラルとANAから、自由に意思決定するようにと言われている」と語っています。

◆あくまでこだわりたい格安路線、実現は可能か?
はたして、有森氏の姿勢は実現可能なのでしょうか。

1998年、大手の半額程度という格安航空券を初めて日本に持ち込んだスカイマーク。同社の参入でかつては高級な乗り物だった飛行機が、現在では安く気軽に乗れる乗り物となりました。より格安と言われるLCCの参入後も、苦戦は強いられるもののLCCでも大手でもない新たな第3極の航空会社として安さとサービスを両立させ、人気を集めていたのが同社の強みだったと言えます。

しかし民事再生法を申請した今、求められるのは早急かつ迅速な経営再建です。サービスも、格安運賃も、とこだわり過ぎていると二次破綻のおそれも出てきてしまいます。

しかも、負債の9割はリース料ですので、運航を続けていく以上、収益を増やさない限り、負債はどんどん増え続けていく可能性があるのです。さらに今回、リストラも行わないため、人件費の軽減もそこまで大きくはできないでしょう。

そのような状態で、利益率の低い第3極を続けていくことは難しいのではないでしょうか。大手までの価格帯にはいかないものの、格安航空券と呼べる安さで航空券を販売することは困難なように思えます。

しかし、あくまでスカイマークは格安航空券の販売にこだわりたい考えです。そのためにまずは、利益率の低い路線から撤退を始めました。すでに中部国際空港発着路線の大幅な減便や、那覇発着の宮古・石垣路線からの撤退が発表されています。地方路線を整理し、ドル箱とも呼ばれる羽田発着便に運航を集中することで、格安運賃でも収益を安定したい考えです。

ただし、これは地方にとって路線の撤退は大きな痛手です。観光客の激減や、交通の便の悪化など影響は非常に大きく、スカイマークに依存する神戸空港や米子空港などでは不安が広がっています。このような地方の声と格安路線の両立も、課題の一つと言えるでしょう。

ANAが支援に参加したことで、ある旅行会社の幹部は「価格競争はゆるむのではないか。エア・ドゥなどにANAが出資した後は、価格競争は明らかに減った」と語ります。
スカイマークが、ギリギリまで同業他社からの支援に対し、首を縦に振らなかったのも、ここに理由があったようです。

ANAの支援を受け、ANAからきた社長をすえながらも、ANAと価格競争を行うという、一見無謀な道を歩み始めたスカイマーク。大手やLCCとの差別化が、これからの課題になっていきそうです。

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